日記

古代によくみられる「注口土器」は農業用具だったのではないかという話

池袋にオリエント博物館というマイナーな博物館があります。
ちょっと気が向いて、こちらに立ち寄ってみました。

そこで気になったのが「注口土器」です。
画像があまり見当たらなかったのですが、以下の動画に同様のものが映っていました。

先が長くなっており、なんでこんな形になっているの?と感じます。
2又に分かれているものもあり、コップに水を注ぐには実用性はかなり低そうです。
動物の形をしているものも使いにくそうです。

さまざまな種類があり、土器の数としてもなんだか多いような気がします。
水を注ぐことになんでそんなに執着していたの?ととても疑問に思います。

ポイントをまとめると

・水を入れやすい口が大きく開いているものが多い
・水を通す管があり、「細い水を作り出す必要」があったと考えられる
・装飾を凝っていて、なんらかの祈りが込められていそう

こんな特徴を持っています。

結論から言うと「ジョウロ」だったのではないかと思います。
違う用途もあるかもしれませんが、ジョウロとして使っていたものもあったはずです。

先が細くなっていたり、水を入れる口が大きく開いていたり、取手のつき方など、非常に似た特徴を持っていないでしょうか。

流石に先端のシャワーはついていませんが、実用で言えば適度に細い水が作れれば十分だったはずです。
二股に分かれているものも、土に向かって広範囲に水をかけるという意味ではとても都合が良いはずです。

古代では、作物に水をやる行為になんらかの祈りを込めながら行った、というのもあり得る話ではないでしょうか。
日本で出土したものは壊れているものも多いそうです。
種まきの際に儀式で作物に水を注ぎ、その後祈りを込めて破壊する、という工程がもしかしたらあったのかもしれません。

注口土器を見てから、なんとなーく頭に残っていたものの自分の中で納得のいく答えがこれでした。

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