絵について

画狂人卍 葛飾北斎について語る。

浮世絵、富岳三十六景をご存じだろうか。
江戸時代の画家、葛飾北斎による作品である。

最近よく絵を描くにあたって、やっぱすげえ人だ。
絵に狂った人生を送った人だ。

と感じるので自分の好きな北斎についてを書き残しておく。

死ぬ間際に言った言葉「あと5年あれば本当の画家になれるのに」

あと10年、いや5年の命を与えてくれば、本物の絵描きになることができるのに、と。北斎は90歳という年齢でありながら、亡くなる瞬間まで、もっと長生きして、絵を描きたいと願ったのです。

https://otakinen-museum.note.jp/n/n7071a49ba076 太田記念美術館ブログより

88歳で亡くなったのだが、あとまだ本当の画家にはなれていないと思いながら死んでいったのだ。
すごい執念だ。本当に絵に人生をかけている。

私は六歳の頃から物の形を写生する癖があって、50歳の頃から数々の画図を発表してきたが、70歳より前に描いたものは、取るに足らないものであった。73歳になって、鳥獣虫魚の骨格や草木の成り立ちを理解できた。したがって、80歳でますます成長し、90歳でさらにその奥義を極め、100歳で神の域に達するのではないだろうか。100何十歳ともなれば、点や骨組みだけで、生きているような感じとなるだろう。願わくば長寿の君子よ、私の言葉が偽りでないことを見ていてください。

https://otakinen-museum.note.jp/n/n7071a49ba076 太田記念美術館ブログより

さらに75歳の時点で、やっと絵がわかってきた。というようなことを言っているのです。

まだ写真もないころですし、遠近法なども西洋の技術として取り入れている程度だったのでまだまだ進化の余地があったということなのだろう。
写真や、現代のような体系的な情報があったら北斎はどんな表現をしただろうか。
絵をさらなる段階へ進化させることを望んだだろうか。はたまた成熟した「絵画」という分野に興味を持たなかっただろうか。

もしかしたら、映像や、3Dなどの表現技術に興味をもち、それらの分野で才能を発揮させていったかもしれない。

そんなことに思いをはせずにはいられない。

北斎漫画は現代の漫画につながっているかもしれない

https://cdn.flipsnack.com/widget/flipsnackwidget.html?hash=ftcsgji5x&bgcolor=EEEEEE&t=1481362893

こちらは無料公開されている「略画早指南」である。
これを見て絵を描けるようになる気はしないが、すごく体系的に、デザイン的な考えで絵をかいていたように見受けられる。

すごく今っぽいなと感じる。

現在の漫画は「ポンチ絵」と呼ばれるものがルーツらしい。
(1862年に発行された、ジャパン・パンチというイギリス人画家の発行した雑誌が由来らしい。ここに書かれた挿絵っぽいものをポンチ絵という)

北斎は1849年に亡くなっているので厳密にはルーツとは言えないかもしれない。
しかし、線画での豊かな表現はすごく漫画っぽいと思わないだろうか。

北斎漫画、という本に書かれたものも非常に今の漫画やアニメの表現に近いものだと感じる。

あこがれの存在であり、そこまで熱中できることは尊敬に値する

人間、晩年になればどんなことにも執着は薄れ落ち着いていくものだと思う。
一つのことにとことんまで情熱を傾け、ひたむきに努力し執念を忘れなかった人間がいたことを和捨てれないようにしたいと思った。

https://hokusai-kan.com/blog/2865/

北斎が晩年に書いた「富士越龍」という作品はすごい。
晩年に書いたものほど、絵は洗練され迫力がある。
上記のサイトで見ることができる。北斎館という場所に実物がある。いつかぜひ、実物を見てみてほしい。

僕の好きな作品の一つで、人生の中でも大きく心に残っている作品でもある。

僕もこうありたい・・・とは思わないのだが、あこがれの生き様である。

最後に

大好きな画家、北斎についてちょっとした記事を書いてみた。
自分の好きなこと、について書くと感性が洗練される感覚がどことなくしている。

いままで見過ごしてきたすごいと思ったものを思い起こしてみることはすごく価値のあることだなと、ひそかに思っている。

また、ブログで好きなことについて書いてみたいと思う。