岡田斗司夫さんの著書「スマートノート」について紹介したいと思います。
こちらの本、しばらく前に読んで参考に記録をつける習慣を作っていました。
しかし、最近ノートを書く頻度がかなりさがってしまいました。
そして、細かい書き方の情報を忘れてしまったので、改めて読み返してみることにしました。
目次
スマートノートを書く目的は「面白くなる」ため
そう、スマートノートを書いていく目標を著者の岡田さんは設定していました。
「効率よく動く」「頭をよく働かせる」
そういったノート術はたくさんありますが、「面白くなる」という目標をもったノート術の書籍は他にはないのではないでしょうか。
一番わかりやすい特徴は見開きにして、右側のページから描き始めることです。
このルールだけは、頻度が下がっても続けていました。
シンプルながらすごく良いルールだと思います。
(その理由は後述します)
「天才」とは何か
この書籍では「発想力」「表現力」「論理力」の三つを兼ね備えた人を「天才」と定義してます。
それぞれ、突出ている能力があるばあいはあるが、3つを兼ね備えた本当の天才は数少ないとのことです。
「発想力」でこの世の中にないものを考え出す。
「論理力」でその発想をロジカルにまとめ上げ増強する。
「表現力」でそれを人々に伝えたり、実現する能力のある人に正しく伝える。
これらができるのが天才であるそうです。
2つを揃えているだけでもすごくて、人生の成功者になっている人も多いそうです。
ノートに日々の出来事、感じたこと、考えたことを綴ることで、自分の考えを醸成する。
それがスマートノートの手法です。
「面白さ」とは何か
人とは違った論理体系を身につける。
これが当面のスマートノートの目標とする到達点です。
筋の通った正しい論理からは面白みは生まれてきません。
ある種デタラメで、歪な論理的なズレが最終的に人間の面白さになります。
デタラメで、間違った論理は大歓迎。
間違っているけれど魅力的な理屈。それを人は「面白い」と呼ぶとのこと。
確かに、オリエンタルラジオの中田さんも「youtubeの伸ばし方」で似たようなことを言ってました。
「人間の歪な部分に人は魅力を感じる」と。
そんな歪な部分を作っていく方法として次の項目が挙げられています。
考えたことを面白く変換する方法
スマートノートの左側のページで、次の6つの要素を記載すると良いそうです。
- 具体的な経験談、失敗談
- 例え話
- 「要するに」「抽象化」
- 無茶な駄洒落や、ギャグ
- イラスト化、替え歌
- キャラ化
人の体験談や、失敗談を人は面白がります。
例え話や抽象化をすることで、より人に伝わりやすくなります。
無茶な駄洒落やギャグは、自分の歪な部分を浮き上がらせます。
イラスト化やキャラ化はかなり自分の考えを一度客観的に見ないとできないそうです。
Twitterでバズるものというのは上記の要素が多く含まれているような気がします。
たしかに体験談は好きだし、良くみる漫画というのも「イラスト化」や「キャラ化」をされた究極の状態と言えるのではないでしょうか。
自分の文章なんか誰も求めていないのではないか、などと考えてしまいます。
そんな自分の一つの解決方法になってくれるのではないかと感じました。
自分特有の論理は一朝一夕では身に付かない
この書籍に書いてあったことでとても納得したことがあります。
それは、知識と教養は即物的に身につくものではないということです。
最近は物事のスピードがどんどん上がってきていて、やったらすぐに効果がでることを求めがちです。
これは「狩猟的」な考え方です。
しかし、このスマートノートはそういったものではなく非常に地味な作業の積み重ねです。
日々の些細なことをわざわざ書き留め、それについて考えたことを記録していく。
それを長年積み重ね、時間をかけることで最初に挙げた「発想力」「論理力」「表現力」の発出にいたるということです。
すぐに効果は出ず、収穫時期に収穫をするという長いスパン。「農耕的」な考え方が重要になります。
自分はこの「農耕的な思考・感覚」がいままでかなり欠けていたように感じます。
知識、教養、面白い考え方はすぐには身につきません。
日々の地味な積み重ねがなければそこに至ることはないというのを肝に銘じて、スマートノートを日々書き綴ることを目標にしたいとおもいました。
スマートノートの細かいテクニックについて
上記のことがメインで、テクニック面はサブ要素の気がしています。
でも、ここも結構参考にしている部分が多いので書いておきます。
詳しく知りたい方はkindle版が出てるのでそちらを読んでください。
自分は紙の本を買いましたが、ノートのサンプルはそんなに多くなかったので、全然kindle版でも問題ないと思います。unlimitedの対象にもなっていたと思うのでおすすめです。
※紙の本は絶版してるので、中古本しかないので少しプレミアがついています。
見開きで右側から書き始める
基本は毎日見開き1ページ。右側から書き始めるというルールになっています。
自分もやっていて実感したのですが、右側から書き始めると、左側の空白に何か書いてスペースを埋めたくなるという効果があります。
この効果は自分は人一倍大きいと思うので、この本を読んで一番よかったと思う部分です。
何を買いたらいいかわからない、スペースだらけになってしまう。という方は是非試してみてください。
起きたこと、感じたこと、考えたことを書く
起きたことを書くのは基本です。
その後、その起きたことでどう思ったのかを必ず書くようにしましょう。
そこまではけっこうやっている人は多いのではないでしょうか。
それをもとに「考える」というのがこのスマートノートの真骨頂です。
「なぜ」そう感じたかを書く
感じたことは「なぜ」起きたかを書くようにします。
その原因を探ることが「考える」ことなのだそうです。
もっとやるのであればその「なぜ」を三度繰り返すのが良いのだそうです。
そこまでやると、より深い思考が得られるようです。
書いたことを見返す
スマートノートは基本誰にも見せるために作るものではありません。(書いたことを元に誰かに発表するというのは一つの段階として数えられてますが)
自分の考えたこと、感じたことを嘘をつかずに素直に書き綴ると、自分の全てがそこに書いてあるような感覚になるそうです。
自分の全てがそこに記載されている安心感。
それを見返し、さらに同じことについて何度も考えることで、自分の考えが作られていくのです。
まとめ
スマートノートは面白くなるための具体的な手法である。
毎日書くことで、自分の考え方・思考・論理を醸成することができる。
自分なりの思考や考え方は一朝一夕では身に付かない。
長い期間を見据えた「農耕的」な行動や思考が必要になる。
ぜひ皆さんも「スマートノート」試してみてください。